GW子供と電車で親戚や動物園に。子も電車に乗れる年齢になったのかと嬉しくなりました。さて、電車で読書もできましたので、まとめます。
読書の選択は、薬学生が連休明けにきますので、教える系の本です。
実用度 : ★

一流の育て方―――ビジネスでも勉強でもズバ抜けて活躍できる子を育てる
- 作者: ミセス・パンプキン,ムーギー・キム
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2016/02/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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育て方に再現性はないため、科学性は難しいと思っています。
科学性を特徴とする育児本は、今という瞬間のスクリーンショットであるだけです。
さて、本書は、そのような科学性を強くアピールしたものではなく、
"子供の視点、親の視点、ビジネスリーダーの視点"を特徴とし、新規性獲得に成功しています。そして、目標を"いい大学、いい会社の先にあるもの"としてます。
ビジネス本の1つとして、楽しめます。
ただし、著者の方向性は明確ではありません。ステレオタイプです。
一般的なモチベーション系の考え方は、選択を明確にして、無駄を省く方向性。
本書は、モチベーション系を扱う一方、視野を広げるやグリット力にも分野を広げて、拡大路線も考える方向性で、著者の選択悩みを感じます。
逆に、育児に悩んでいる読者は、どのようにも捉えることができるため、背中を押される効果はあるかもしれません。
構成は、1主体性、2視野を広げ天職に導く、3グリットを育む、4コミュニケーション能力を磨く、5動機付けが大切、6しつけ、7無償の愛。
問題点は、子と親からのアンケート結果を掲載していること。アンケート結果は都合の良い意見のみ(統計処理なし)が選ばれているため可能性が高いため、選択バイアスがあります。各章あたり、アンケート結果を示してから論が進むため、違和感を感じます。
基本は、ダニエルピンクのモチベーション3.0のフォロワーです。

モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか (講談社+α文庫)
- 作者: ダニエル・ピンク,大前研一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2015/11/20
- メディア: 文庫
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モチベーション3.0は、成長性、目的性、自主性から構成されています。
話題のグリットですが、本書にも登場します。

やり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける
- 作者: アンジェラ・ダックワース,神崎朗子
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2016/09/09
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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グリットの章は、"モチベーションを高める"、"真剣に最後まで続けさせる"に分けられています。モチベーションを上げるには挑戦させることとあり、同意します。
しかし、真剣に最後まで続けさせるには、疑問があります。
それは、サンクコストバイアスの観点からです。
コミュニケーション能力は重要と思います。
しかし、本書は"相手の立場に立って考える癖をつけさせる"の項に、"立場の弱い人を思いやる気持ちを育む"と最初に記載しています。この2つは大きく異なり、疑問に感じます。
私は、様々な学歴の方々と仕事や研究をしてきました。
そこで、これから重要だと思う個性は、想像力・妄想力です。
では、この続きは、いつかまた。