akinohanayuki ブログ

学位を持っても、センスのない、感染制御専門薬剤師のブログ.  I have Ph.D. but less sense ID pharmacist.

ドリペネムをふりかえる

当院のドリペネムが期限切れとなります。

 
追悼もこめて、ドリペネムの想い出をふりかえります。
 
なお、一部UpToDate も引用してます。
 
 
昔々
 
ドリペネムというカルバペネム系抗菌薬が発売されました。
 
毎日
 
担当MRさんの「1番強いカルバペネム」という、よくわからないセールストークで、当院に普及しました。
 
ある日のこと
 
2012年に、あの有名な Crit Care. 2012 Nov;16(6):R218. Epub 2012 Nov 13. が報告されました。
このランダム化試験の報告において、アミノグリコシド使用が結果に影響を与えたかもしれないが、人工呼吸器関連肺炎患者に対してドリペネム 7日使用は イミペネム 10日使用と比べて、28日間の死亡率高かく、臨床的改善率も低かったです。なお、試験途中に死亡率を考慮して早期中止となりました。
 
そんなわけで
 
2014年に、FDAは2012年の早期中止されたランダム化試験結果に基づいて、臨床医に警告しました。
 
そんなわけで
 
当院では、ドリペネムにネガティブなイメージがつき、徐々にドリペネム使用減少しました。肺炎以外のエンピリックとしての使用も減少しました。
 
そしてついに
 
春の季節とともに期限切れを迎えました。
スプリング。
 
今後ドリペネムは、菌血症や重症感染症に対する臨床試験が求められています。
その時は、良い結果を願っています。
 
おまけ
 
Crit Care. 2012 Nov;16(6):R218. Epub 2012 Nov 13 の是非について、様々な先生がブログなどで記載してますので、ご参照下さい。
 
ドリペネムのRCTはいくつかあります。
アウトカムを死亡率にしたRCTは、私のハンドサーチでは、Crit Care. 2012 Nov;16(6):R218のみでした。
 
以下 ゆるまとめ
 
J. Gastroenterol. 2015 Feb; 50(2):221-9.
  • moderate or severe Biliary tract infection requiring drainage
  • Clinical efficacy.  IPM/CS ≒ DRPM
J Chemother 2010 Dec; 22(6):384-91.
  • Complicated urinary tract infections and pyelonephritis
  • Clinical cure rates.  LVFX ≒ DRPM
Antimicrob. Agents Chemother. 2009 Sep; 53(9):3782-92.
  • Complicated lower urinary tract infection and pyelonephritis
  • Clinical cure rates.   LVFX ≒ DRPM
Clin Ther 2008 May; 30(5):868-83.
  • Complicated intra-abdominal infection
  • Clinical cure rates.  MEPM ≒ DRPM
Curr Med Res Opin 2008 Jul; 24(7):2113-26.
  • Nosocomial pneumonia
  • Clinical cure rate.  TAZ/PIPC ≒ DRPM
Crit. Care Med. 2008 Apr; 36(4):1089-96.
  • Ventilator-associated pneumonia
  • Clinical cure rate.  IPM ≒ DRPM