さまよう薬剤師のブログ

学位を持っても、センスのない、感染制御専門薬剤師のブログ.  I have Ph.D. but less sense ID pharmacist.

抗菌薬のちょと復習

一週間雨が降り、読書時間が取れ、村上春樹本屋大賞系など20冊程度を一気読みが出来ました。
子育てのために、数年間は読書と無縁だったのでとても新鮮ですね。

さて、復習です。

「アレルギー膠原病感染症」成人看護11
抗菌薬の考え方、使い方ver.3
より引用

βラクタム

細胞壁合成阻害作用により細胞の増殖過程で殺菌的にはたらき、抗菌活性を発揮する。
  1. ペニシリン系 : 半減期が短い。安全性の高い薬剤ではあるが、副作用としてアレルギーが問題となる。ペニシリンGとバンコマイシンでは、ペニシリンのほうが「強い」。ペニシリンアレルギーには脱感作が可能。ペニシリンに効く嫌気性菌もある。大量ペニシリンが原因で腎機能が悪くなることはほとんどない。腎機能低下では、原因究明がとても大事。アモキシリンは腸管吸収がよい。
  2. セフェム系: 腸球菌には無効。最も安全に使用できる薬剤。アレルギー反応が最も多い。ペニシリンアレルギーのある患者の約10%交差アレルギー。セファゾリンを髄膜炎に使ってはいけない。セフタジジムはグラム陽性菌に効果がない。セフェピムは黄色ブドウ球菌やレンサ球菌に効果ある。
  3. モノバクタム系: 好気性のGNRに対してのみ活性。βラクタム剤との交差アレルギーなし(セフタジジム以外)。
  4. カルバペネム系: 広くカバー。MRSAやCD、マルトフィリアなどに耐性。
リボソームに結合してタンパク質合成阻害。副作用として、エリスロマイシンは、消化管蠕動運動による下痢や嘔吐、腹痛。クラリスロマイシンやアジスロマイシンではだいぶ改善。発疹や皮疹はおこりうる。QT延長作用があり、特にエリスロマイシンでは急速静注は禁忌。急性期の百日咳ならマクロライド
  1. エリスロマイシン : 消化管の副作用がある事や、半減期が短く、薬物間相互作用が多い。
  2. クラリスロマイシン : スペクトルは他のマクロライドと大差なし。ピロリ除菌やMACに用いられることが多い。
  3. アジスロマイシン : マイコプラズマ、レジオネラ、肺炎クラミジアなど市中肺炎に用いられることが多い。国内の肺炎球菌の大部分はマクロライド耐性。クラミジアートラコモナスによる尿道炎や子宮頸管炎にも効果あり、CD4 100/μL未満のHIV患者のMAC予防。マクロライドの中で最も副作用が少なく、薬物間相互作用も少ない。半減期長い。
アミノグリコシド
リボソームに結合。好気性GNRに効果あり。腸球菌やレンサ球菌、黄色ブドウ球菌に対しては単剤で効果が乏しいが、βラクタムと併用でシナジー効を期待できる。しかし、βラクタムと混ぜると不活化されるため、同じ溶液中に溶解してはいけない。副作用は、腎毒性、耳毒性、神経筋ブロックの3つ。腎毒性は非欠尿性かつ可逆性。耳毒性は非可逆的。ペストはストレプトマイシン