akinohanayuki ブログ

学位を持っても、センスのない、感染制御専門薬剤師のブログ.  I have Ph.D. but less sense ID pharmacist.

キノロンと肺結核

先日、ERCP後に続いていた不明熱の原因がMACであった症例を経験しました。

MACでなく肺結核であったら。。。考えたくもありません。

このことで、キノロンの安易使用の怖さを再度痛感しました。

 

そこで、N Engl J Med. 2014 Oct 23;371(17):1577-87. を復習です。

http://www.nejm.org/doi/pdf/10.1056/NEJMoa1407426

http://www.nejm.org/doi/pdf/10.1056/NEJMoa1407426

 

P : 合併症のない喀痰塗抹陽性の肺結核 1931 人

E : 第 2 群には,対照レジメンのエタンブトールをモキシフロキサシンに替えて 17 週間投与した後,プラセボを 9 週間投与(イソニアジド群)

第 3 群には,対照レジメンのイソニアジドをモキシフロキサシンに替えて 17 週間投与した後,プラセボを 9 週間投与(エタンブトール群).

C : イソニアジド,リファンピン,ピラジナミド,エタンブトールを 8 週間投与した後,イソニアジドとリファンピンを 18 週間投与.

O :    ・主要評価項目は,無作為化後 18 ヵ月以内の治療失敗または再燃

   対照群とイソニアジド群との差は  6.1 パーセントポイント  (97.5% CI1.7~10.5)

   対照群とエタンブトール群との差は 11.4 パーセントポイント(97.5% CI 6.7~16.1)

         ・ 培養が固形培地と液体培地の両方で陰性化するまでに要する期間

   イソニアジド群およびエタンブトール群の対照群と比較したハザード比は 1.17~1.25

T : 無作為化二重盲検プラセボ対照第 3 相試験

 

N Engl J Med. 2014 Oct 23;371(17):1588-98.

http://www.nejm.org/doi/pdf/10.1056/NEJMoa1315817

http://www.nejm.org/doi/pdf/10.1056/NEJMoa1315817

 

P : サハラ以南アフリカ 5 ヵ国において,喀痰塗抹陽性,リファンピン感受性の肺結核と新たに診断された 18~65 歳の患者 1836人

E : 強化期間中はエタンブトールの代わりにガチフロキサシン(400 mg/日)を用い,継続期間中はガチフロキサシンに加えてリファンピンとイソニアジドを投与する 4 ヵ月レジメン

C : 2 ヵ月の強化期間中にエタンブトールを含む治療を行う 6 ヵ月レジメン

O : 主要有効性評価項目転帰不良(治療失敗,再発,治療期間中の死亡または試験からの脱落)  治療終了後 24 ヵ月間評価

     3.5 パーセントポイント(95%CI -0.7~7.7)

T : 無作為化非盲検非劣性比較試験

 

キノロン結核治療のfirst-lineとする根拠はありませんが、上記のように、結核に効果があります。不明熱にキノロン使用する前に、塗抹検査を確認する必要があるでしょう!